「最近メタバースってよく聞くけど企業も取り入れた方が良いの？」「メタバースはビジネスに役立つの？」と疑問を抱いている方も多いでしょう。
こちらの記事では、メタバースの仕組みがゼロからわかる概要説明をした上で、国内事例・ビジネスの活用法・メタバースの導入をサポートしている企業をご紹介します。
こういった悩みを抱えている方はぜひ、記事作成センターにご相談ください。 |
メタバースとは？
メタバースとは、現実世界とよく似たインターネット上に3次元で構築された仮想空間です。仮想空間では、自分自身を分身としてアバターを生み出し、他のユーザー（アバター）と交流したり、自由に歩き回ってアイテムを購入したりできます。
従来のメタバースは一部のゲーム好きの一部の層で楽しまれていたものの、最近は一般層にも拡大し幅広いコミュニティが誕生しています。
メタバースの市場規模は将来的に拡大すると予測されており、先行者利益を享受するためにビジネス展開を考える企業が急増中です。
企業はメタバースを導入するべきか？
現時点では、企業がメタバースを導入するアイデアは主流ではないものの、すでにメタバースを活用してビジネスチャンスを獲得している事例もあります。メタバースの歴史は浅く、2021年にFacebook社が「Meta（メタ）」に社名を変更したことでメタバースが注目され始めました。
IT分野先進国であるアメリカでは各企業がメタバースを使ったビジネスを展開しており、日本国内でもメタバースを活用する企業は増えています。たとえば、トヨタや日産はVR展示会、BEAMSやディズニーはメタバースイベントに出展し、自社の製品を販売しました。
VRイベントのバーチャルマーケットでは来場者100万人規模となり、いかにメタバースの注目度が高いか伺えます。
メタバースのビジネス活用例7選
これから企業がメタバースを取り入れるとすれば、どのようなシチュエーションで活用できるのかについて解説します。
オフィスのバーチャル化
コロナ禍でリモートワークが増えている中、社内コストの見直しとして仮想空間にオフィスを構えることでメタバース上での出勤が可能です。リモートワークは生産性が下がるケースもありますが、バーチャルオフィスに出勤していれば、実質同じ空間にいることになるので、管理もしやすいでしょう。
本来はチャットや電話でやるべきコミュニケーションもアバター同士で直接やりとりができるため、効率性も期待できます。
採用活動
仮想空間に採用ブースを設ければ、企業説明会や面接、交流会などの採用活動がリモートでおこなえます。最近の求職者は企業の風通しの良さを重視する傾向にあり、TwitterやYouTube、ネットの掲示板を活用して企業の情報収集をします。
企業説明や交流会の場合、対面や画面越しで直接顔と名前を晒す必要があり、出席に消極的な人材も多いです。その点、メタバースであれば匿名性のあるアバターを使って企業と求職者が交流できるため、フラットな状況で互いに相性を確かめられます。
社員育成
採用活動と似たような理由で、メタバースは社員育成にも効果的です。本来は「教えてもらう立場」と「教える立場」で上下関係が生まれますが、アバターを通すとフラットになれます。
さらに、生身の状態よりもアバターの状態の方が心理状態が開放的になり「いつもと違う自分」「なりたい自分」に近づきやすくなります。社員の個性を引き出したいときやフラットな状態でアイスブレイクしたいときの社員育成として有効です。
バーチャルストア
メタバースで名の知れた「Decentraland」や「The Sandbox」では、仮想空間の土地が売買されており、企業は空間を購入できます。実際にDecentralandの土地の一画が約100万ドルで売却された事例もあり、メタバースの市場に高い価値を見出す企業もあるのです。
土地を保有すれば、企業はユーザーが自由に行き来できるようなショップを立ち上げて商品・サービスを販売したり、イベント開催で入場料を取れたりします。
NFTアイテムの制作と販売
メタバースでユーザーが使うアバターは、容姿を自由自在に変えられるため、ファッションや装飾品の販売が賑わっています。NFTアイテムのため実際に手に取ることはできませんが、仮想空間での自己表現やステータスとして注目されます。
すでにH&MやNIKEなど大手アパレル企業がNFTアイテムの販売に乗り出しており、実物のアイテムよりも高値で売却されるケースもあるのが現状です。
バーチャルゲーム空間への広告出稿
メタバースでは同じような趣味嗜好を持ち合わせるユーザーが集うため、ターゲットを絞って広告を出せば高い効果が期待できます。たとえば、バーチャルゲームや各企業のイベントなどに広告出稿を依頼したり、募集したりればマーケティング効果が抜群です。
メタバースそのものがマイナーだからこそ、感度の高いユーザーに自社の魅力を伝える絶好のタイミングとも言えるでしょう。
メタバースのメリット
メタバースのメリットとして、「コスト削減」「他社との差別化」「雇用機会の拡大」の3点が挙げられます。それぞれのメリットについてより詳しく解説します。
コスト削減
仮想空間を使って販売やイベント開催をすれば、実際に店舗を借りて設営して人材確保するよりもコストを最小限に抑えられるでしょう。実店舗を構えるとなれば毎月一定のランニングコストに加えて、掃除や商品の整理、必要物資の補充などメンテナンスコストも発生します。
その点、仮想空間であれば賃貸料は発生しますが、ランニングコストやメンテナンスコスト、光熱費がかからず事業に専念できるのが強みです。
他社との差別化
メタバースビジネスは先進的であるゆえに海外事業では増えており、日本国内の企業では参入数が限られています。少数派ではありますが、メタバースの市場規模が急拡大すると予測されているからこそ、同業他社から一歩進んだブランド価値をつけるために効果的です。
常に最新ビジネスに取り組んでいるイメージを消費者に与えるアピールになり、なおかつ感度の高いユーザーを早いうちから取り込めます。
雇用機会の拡大
リモートワークの導入により場所や時間にとらわれない仕事がスタンダード化されつつありますが、生産性の低下やミスマッチなどリモート故のデメリットもあります。
そこでメタバースを活用することで実際に仮想空間で社員同士や採用担当と求職者が対面している感覚になれるため、リモートのデメリットを打ち消しています。
さらにアバターを使って交流することで、障害を抱えている方や病気療養、高齢の方でも先入観を持たれずにコミュニケーションが取れるのが魅力です。
メタバースのデメリット
メタバースのデメリットは、「消費者の普及不足」「個人情報・機密情報の漏えい」「法整備の遅れ」の3点が挙げられます。それぞれのデメリットについて解説します。
消費者への普及が必要
メタバースの市場規模は急拡大すると予測されており、現状として日本国内ではメタバースを活用しているユーザーはごく一部です。主に、マルチプレイヤー型オンラインゲームやVRゲームの普及でユーザーが増えている程度で、「メタバースを活用すれば稼げる」とは限りません。
アパレル業界であればNFTアイテム、自動車や不動産であれば展示会など、事業ごとに最適なアプローチ方法を研究して活用する必要があります。
個人情報や機密情報の漏えい
2022年に総務省は、メタバースに関して「なりすまし」「改ざん」「否認」「情報漏洩」「サービス拒否」「権限昇格」の6つのリスクを指摘しています。
ビジネスをするうえで、ユーザーから預かった個人情報を流出させないセキュリティシステムは足りているのか、自社の情報が外部に漏れるリスクはないかの判断が必要です。
現代社会で信頼問題はビジネスの売り上げを大きく左右するからこそ、セキュリティ管理が万全でないのであればサポート企業の利用を検討しましょう。
法整備が遅れている
現在、日本では「Web3/メタバース」を日本の成長産業の1種として制作推進室を設置して産業発展に積極的な姿勢を見せています。ただし、個人や企業間でのトラブルに関する具体的な法律がないため、被害者が泣き寝入りするケースも多いです。
実際に所有権の嫌がらせ、誹謗中傷、映り込み（プライバシーの侵害）などの問題が横行しています。誰もが安心して使えるプラットフォームとは断言できない状態のため、トラブルの防止策・対処法を踏まえたビジネス戦略が必要です。
メタバースのビジネスサポートをしている企業5選
こちらでは、これからメタバースビジネスを検討している企業に対してサポートをおこなっている企業を5つご紹介します。
ZIKU
ZUKU（ジクウ）は、メタバースの仮想空間でイベント開催をしたい企業をサポートする会社です。メタバースを利用するユーザーに自社の製品・サービスを知ってもらいたいけれど、空間デザインの方法やアイデア、予算がわからない企業は多いでしょう。
ZIKUは多種多様なテンプレートを用意しているため、空間デザインの費用を安く抑えてイベント開催を実現できます。
VR法人HIKKY
VR法人HIKKYは、メタバースの仮想空間で展示会、イベント、音楽ライブ、販売店舗などの事業支援をする会社です。メタバース最大規模のバーチャルマーケットを主催した実績を持つほか、VR AWARDやXR CREATIVE AWARDなど世界的な授賞式で最優秀賞を獲得しています。
日本国内で最も規模が大きく、たくさんの実績を持っているのが強みです。
V-Booth
V-Boothは、メタバースを活用して商品販売や広告出稿を検討している企業をサポートする会社です。ただ仮想空間での販売や広告出稿をするのみではなく、実際のアクセス状況の確認と解析、顧客管理までシステム化されています。
メタバースでの利益がどれだけあるかを適切に把握したいときに有効です。
メタバースオフィス RISA
メタバースオフィスRISAは、バーチャルオフィスの開設を検討している企業をサポートする会社です。アバターはユーザー好みにデザインできて、独特でかわいいモーションがついており、バーチャルでコミュニケーションをとっていても生産性が維持できるでしょう。
オフィスの内装は複数のテンプレートから変更できるため、気分転換にもぴったりです。
Cyzy Space
Cyzy Spaceは、バーチャルイベント、3D展示会、バーチャルキャンパスなど幅広いメタバースの活用に対応した会社です。
空間デザインをするのみではなく、ビデオ機能やAIチャットボットによる接客機能がついているのが最大の特徴です。消費者の疑問をリアルタイムで解消できれば利益にも繋がりやすくなるでしょう。
まとめ
これから需要が増えるといわれているメタバース市場は、他社との差別化や自社ブランディングとして絶好の活用チャンスです。ただし、消費者の普及率の低さや法整備の遅れなどデメリットを理解していないと、信用をなくすだけではなく、損害につながるリスクがあります。
メタバースの参入をサポートする専門企業もあるので、しっかりと準備をしたうえでビジネスチャンスとして活かしましょう。
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