ライターとして働いていると、「校正者」と「校閲者」に分かれているのを目にしたことはないでしょうか。
どちらも同じような意味として使われており、言葉のニュアンスが似ているため、混同しやすいでしょう。
しかし、それぞれには明確に違いがあり、それを知っていれば仕事を依頼された際に齟齬が生じる可能性を減らせます。
そこで、本記事ではどのように違うのか具体的に解説します。
校正とは?
「校正」とは、執筆者が書いた文章の誤字脱字や文法用法に誤りがないかチェックする役目です。
主に、「てにをは」の使い方や単語の使用法が間違っていないか確認します。
そのため、文章全体の文脈に不自然な点がないか確認しながら、1文字単位で修正を行わなければならない仕事です。
非常に細かな作業を長時間おこなうため、集中力が必要となります。
校閲とは?
「校閲」とは、校正よりも一歩踏み込んだ業務で、書かれた内容が正しいかどうかチェックする役目です。
主に、事実と反する内容が書かれていないか、差別用語や禁止用語を使っていないかなど校正者よりも業務の幅が広くなっています。
固有名詞やデータの数値が書かれていたら、事実確認をおこない、誤りがあれば訂正する仕事です。
文章の確認だけではなく細かく調べる必要があるので、校正よりも時間がかかる業務となります。
Webライターにおける校正・校閲の現状は?
Webライターは、従来の紙ベースで確認作業をおこなうのではなく、Web上で記事を執筆するため修正が容易になっています。
特に、校正に関しては出回っているツールも多く、執筆作業中に同時並行でチェックしてくれるので、執筆者がその場で訂正できるのが特徴的です。
そのため、発注側はわざわざ校正者を用意する必要がなく、校閲者のみで記事をチェックしているのが現状です。
ですが、これまでのネット記事は信憑性の低い記事や虚偽の情報を載せている記事も多数見受けられ、校閲の重要性は増しています。
非常に校閲ルールが厳しくなっており、手を抜いて嘘の情報を流してしまうと、デジタルタトゥーとして記録に残ってしまい危険です。
また、校閲したライターへの信頼性も下がり、業務依頼が来なくなります。
これから校閲者として業務依頼を受けようと考えている方は、校閲の重要性を再認識して、間違った情報を流さないように注意してください。
まとめ
以上、「校正」と「校閲」には明確な違いがありました。
ですが、Webライターにおいては、技術の進歩により校正の必要性が薄まり、校閲の重要性が高まっています。
ライターとして信頼性を下げないためにも、丁寧に校閲業務を遂行していきましょう。