メタバースを活用するメリットとは?ビジネス・個人の活用法や将来性を解説

近年注目度が高まっているメタバースとは何か、知っていますか。メタバース事業に参入する企業が増え、個人でも投資や非日常を体験する娯楽として活用する人が増えています。
この記事ではメタバースの特徴、ビジネスや個人における活用方法やメリット・デメリット、将来性について解説しています。メタバースに興味がある方、始めるか悩んでいる方はぜひ参考にしてください。

  • メタバースをビジネスに活用できるのか知りたい
  • メタバースを利用することでどんなメリットがあるのか分からない

こういった悩みを抱えている方はぜひ、記事作成センターにご相談ください。

メタバースとは?

メタバースとは、英語で超越を意味する「Meta」と宇宙を意味する「Universe」が合わさった造語で、3次元の仮想空間を意味します。ユーザーは現実世界を超えた仮想空間で経済活動やコミュニケーションが可能です。

分類

メタバースは大きく分けてVR・AR・MRの3つに分類されます。VRは仮想現実を意味し、専用デバイスを使用して360度仮想空間を体験できます。
ARは現実世界上に仮想空間を重ねるもので、日本語で拡張現実です。

スマホやタブレットなどの画面上に仮想情報を表示させ、ゲームやシミュレーションアプリに活用されています。MRは複合現実を意味し、専用のデバイスを使用して現実世界に仮想情報を表示させる、現実世界と仮想空間の同時体験です。

種類

メタバースは、活用法によってゲーム型・NFT型・SNS型・EC型の4種類に分けられます。ゲーム型はその名の通りゲームがベースとなっていて、「Fortnite」が有名です。 NFT型は「The Sand Box」が代表的で、仮想通貨を使用してゲーム上などで売買を行えます。

SNS型はアバターを通じたコミュニケーションを中心としていて、仮想空間でチャットなどのやり取りができます。EC型はアバターを使って、もしくはAR技術でシミュレーションしながら行う電子商取引です。

ビジネスにおけるメタバース活用

メタバースは、現実世界におけるビジネス活動の枠を超え、新たなチャンスを生み出すものとして多くの企業から注目を集めています。ここでは、ビジネスにおけるメタバース活用方法や、活用のメリット・デメリットを紹介します。

活用方法

ビジネスにおけるメタバース活用方法はさまざまです。メタバース上の展示会では、日本国内だけでなく世界各地から来場者を募れます。
ショッピングモールやショールームを構築すれば、見せるだけでなく、販促にも繋げられるでしょう。

また、社員の教育においてもメタバースを活用できます。危険を伴い現実世界では新人社員に体験させられない作業も、仮想空間上で疑似体験させ、作業内容や危険性を伝えられるでしょう。

メリット・デメリット

主なメリットは、コストの削減です。メタバース上で採用説明会や販促用のイベント、社内の教育を行えば、現実世界でかかっていた会場費や人件費を削減できます。
また、メタバース上での商品やサービスの提供は、遠方に住んでいるなど現実世界では販促が難しいユーザーへも商品やサービスを提供できるでしょう。

反対にデメリットは、メタバースに対応するための技術が必要なことです。安心して使用できる環境の構築やセキュリティ対策で、特に導入当初はコスト負担が大きくなる可能性があります。

個人におけるメタバース活用

メタバースにはさまざまな種類があり、意識せずに活用している方も多いです。ここでは、個人におけるメタバース活用方法や、活用のメリット・デメリットを紹介します。

活用方法

メタバースの活用方法として注目度が高く、個人で始めやすいのがゲームです。TVやスマホ画面で行う従来のゲームよりもゲームの世界に入り込んで対戦したり、交流を深めたり、子どもから大人まで楽しめます。

また、オンラインショッピングも注目を集めている活用方法の1つです。
メタバース上で家にいながら3D表示された商品を見て、購入できます。従来のECサイトよりサイズや特徴をつかみやすいほか、店員とチャット機能で話せるショップもあります。

メリット・デメリット

主なメリットは、非日常的な体験が可能なことです。現実世界とは異なる、なりたい自分をアバターで作って活動できるほか、現実世界では会えない世界中の人と交流できるでしょう。反対にデメリットはメタバースへの依存です。メタバースに没頭しすぎると依存し、現実世界に支障をきたす恐れがあります。

特にゲームでは視力にも悪影響を及ぼす可能性があるため、使用時間を決めてうまく現実世界とのバランスを取りましょう。また、個人情報を悪用されないよう、ニックネームは現実世界と関係のないものを選ぶなど個人情報の漏洩にも注意が必要です。

海外と日本のメタバース

海外では最新技術を用いたメタバース活用がさまざまな業界で進んでいます。日本においても新型コロナウィルス流行によるオンライン化の流れなどを受け、メタバースに参入する企業は増加中です。ここでは海外企業および日本企業のメタバース活用事例と、プラットフォームについて紹介します。

活用事例

メタバース事業参入で世界的に注目を集めた海外企業が、ドイツのアディダス オリジナルスです。NFT型メタバース「The Sandbox」上の土地で限定商品を購入、また開発体験できるNFTコレクションを作りました。
また、教育分野ではアメリカのスタンフォード大学がメタバース上での講義を行い、新しい授業スタイルを実現して注目を集めています。日本企業では大和ハウスがアバターを使用した展示会「メタバース住宅展示場」を作り、現実世界ではできない床や天井の素材・カラー変更も可能にして話題となりました。

プラットフォーム

メタバースを利用するための土台・サービス基盤のことをプラットフォームと呼びます。アメリカ発の「VRchat」は、世界最大のプラットフォームとして知られていて、2022年1月には同時接続者が約4.2万人にも上っています。

PCやHMDを使ってアクセスでき、アバターを使用して世界中の人とコミュニケーションを取れるほか、イベントへの参加が可能です。

日本国内では「cluster」が日本最大のプラットフォームと言われています。アバターを使用してイベントやゲームを楽しめ、スマホで利用可能な点や日本語対応が特徴です。

メタバースの投資活用法

メタバースの活用が個人およびビジネスにおいて拡大する中、投資にも注目が集まっています。メタバースを始めたい方の中には投資を目的とする方も多いでしょう。ここでは、メタバース投資について種類や始め方、行うときの注意点を解説します。

種類

メタバース投資は、投資先によって仮想通貨・投資信託・土地・ゲームの4種類に分けられます。仮想通貨はメタバース上での取引に利用される、各プラットフォームが発行する通貨で、発展に伴って価値が上がる可能性があります。

株式・投資信託はメタバース関連企業への投資で、王道の投資方法と言えるでしょう。土地とは、現実世界ではなくメタバース上の土地です。

現実世界における不動産投資をメタバース上で行えます。
ゲームは、ゲーム上のキャラクターやアイテム、カードへの投資です。人気が高まれば高額で取引できるでしょう。

始め方

メタバース投資を始めるには、まず仮想通貨取引所での口座開設が必要です。口座を開設したら日本円を入金し、取引所で仮想通貨に換金します。

銘柄によっては、海外の取引所でしか扱っていないところもあるため、注意しましょう。

仮想通貨が手に入ったら、保管場所となる仮想通貨ウォレットに登録し、投資前の準備完了です。投資方法を決め、投資を始めましょう。
投資先が特定のプラットフォーム上の仮想通貨や土地、ゲームアイテムの場合はプラットフォームへの登録が必要です。

注意点

メタバース投資は、初心者でも簡単に始められますが、軽い気持ちで始めてしまうとトラブルになりかねません。メタバースはさまざまなユーザーが利用でき、個人情報を盗もうとするハッカーや詐欺をするユーザーも存在します。

個人情報やパスワードの漏洩に注意し、怪しい儲け話には乗らないようにしましょう。また、土地やゲームアイテムへの投資は初期投資が高額となる可能性があり、注意が必要です。

メタバースの普及と将来性

近年よく聞くようになったメタバースは、どのように普及してきたのでしょうか。ここでは普及した背景や将来性、今後の課題について説明しています。メタバースを始めるか悩んでいる方はぜひ参考にしてください。

普及した背景

メタバースが普及した背景には、技術の発達と大手企業のメタバース参入があります。通信技術や仮想通貨、VR機器などのデバイスの技術が発達し、メタバースも大きく発展を遂げました。

その中でMeta社など大手企業がメタバースへの参入を発表し、さらに知名度が上がったと言えるでしょう。また、新型コロナウイルスの流行も大きく関わっています。

外出が制限されて仕事や授業のリモート化が進んだことで、オンライン上でのコミュニケーションが普及し、メタバースの注目度も高まりました。

将来性

メタバースの世界的な市場規模は2021年388.5億米ドル、2022年474.8億米ドルと大きく上昇しています。今後も約1.4倍のペースで毎年市場規模が上がっていくと言われており、長期的な市場拡大が期待されています。

また、メタバース活用の幅も徐々に増えていて、参入企業も増加傾向です。
2025年以降は現在よりもさらに人々の生活に浸透し、その分価値も上がっていくと予想されています。

今後の課題

メタバースが普及するにつれ、大きな課題となっているのが法律です。現在の法律は現実世界に存在するものに対して所有権などを定めていますが、デジタルで存在するものや取引に対しては規定がありません

メタバース上で被害を受けても取り締まりが難しいため、ルールや法の整備が求められています。
また、現実世界でのコミュニケーション不足も課題の1つです。メタバースに没頭し、現実世界が疎かになるユーザーが出ないよう、各企業や政府は対策が求められるでしょう。

まとめ

メタバースとは仮想空間のことで、技術の発展や新型コロナウィルス流行によるオンラインコミュニケーションの普及で発展し、注目を集めるようになりました。

海外だけでなく日本でも多くの企業がメタバース事業に参入していて、ゲームやファッション、教育などさまざまな業界で活用されています。非日常を体験でき今後も市場規模の拡大が見込まれるメタバースですが、法律が整備されてない課題があり、個人情報の漏洩や詐欺被害などには注意が必要です。

  • メタバースに関わるビジネスを展開したい
  • 自社のメタバースプラットフォームへの流入を増やしたい

こういった悩みを抱えている方はぜひ、記事作成センターにご相談ください。